POOR LOVE

静かな断末魔

曇りガラス -2022.10.13

日記をはじめるのは多分15回目くらいだと思う。それほどに何かを地道に継続するということが苦手な性分で、それは社会に適合しにくいと言うことを少なからず示唆してる気がする。


仕事を定時ちょっと過ぎにおわり、会社のビル前でセブンスターを吸いながらNTTドコモの一生繋がらない電話にコールし続けている。スピーカーにした携帯電話からはアホみたいなbgmが垂れ流しになっており、バカにされているみたいな気分になる。NTTドコモです。ただいま大変電話が混み合っております。そのままお待ちいただくか、しばらく経ってからおかけ直しいただくようお願いいたします。


電話待ちで5本吸った。結局1週間連絡待って、土日祝の工事が不可との回答。仕方ないんですけど、どうしたらいいんでしょうか 途方に暮れました  今やインターネットがなければ生活できないし、私のahamoはギガがそんなに多くない


今日も仕事はクソがつくほどつまらなく、なんとかして毎日を楽しく生きられないものかと模索しているけど、心のスイッチをオフにして幽霊にならないと出社することすらままならない

魂を意図的に抜いて、ある種の瞑想状態でストレスをいなすというような毎日を過ごしていると、本当に指の先から透けていくような感じがする 幽霊の感覚は今に始まったことではないけれど


こっちの世界の食べ物を食べないと体が透けて消えてしまうが、食べようとしても胃が拒否して吐き出してる ハクがくれる赤いやつ

手を繋いで橋を渡ってくれる役割の人はおらず、ただ消えゆくのを他人事のように傍観して物語が終わります 宮崎駿ごめん


引き継ぎアポの同行中、先輩に冷めてんなあと言われたけど、どちらかと言うと私の心を勃起させられない世界の方に問題があると思う。実際に、バキバキになるときもあるから 私の中身が私で充満して、毎日が勿体無いほどキラキラする日々を、何がなんでも望んでいる。というより、生き続けるためにはそれが不可欠なのだろう。あると知ってしまうと、知らなかった時には戻れない。


満ち足りた時間を過ごして心に灯った小さな火種を、灰色の暴風からなんとかして守って、酸素を送り込んで、見つめて、咀嚼して日々を過ごしている。妄想と現実が入り混じり嘘ばっかりついてしまう。

頭の中の曇りガラスの向こうに映る微かな面影はどんどん遠ざかっていくばかりで、それでも現実は止まってくれない もう匂いすら思い出せない