POOR LOVE

静かな断末魔

秋の夜長の嘘の幽霊 -2023.10.12

なんの因果か2年前の同じ日に書いた記事のことをふと思い出し、当てずっぽうでIDとパスを入力すると廃村を発見したので再・再開発をすることにした。

POOR LOVE 我ながら良いタイトルだと思う…

 

今日は金木犀に出会ったと言う人が多く、もうそんなところまで冬が侵食してるのかとびっくりした。秋はただの境界線になってしまったようで でもその方が似合ってると思った 私はまだ嘘の金木犀しか実感してないけど 枯れて落ちて、アスファルトで乾いたゲロの様相になる前に私も本物を体感したい。秋も、金木犀も 本当にあるのかわからないのに、何故かその存在を信じてしまう

 

今日は買った覚えのない南瓜を煮ました 今年の南瓜は甘いとおばあちゃんの言った通りでとても美味しく、ホクホクをビールで流し込むのが心地よかった 相変わらず生きてる実感がないけど、日々がどんどん具体性を帯びていき、身体に質量が取り戻されていくのを感じる。とっても喜ばしく、同時に、それは少し怖いこと 半透明の身体に慣れすぎたのだと思う 吸う空気にさえ質量がある、ただそれは胸の中で滞り重くなるものではなく、血液と一緒に体内を巡りながら、魂に必要な栄養素を溶かしていくような 透明で季節に溶けることのできる清潔な幽霊から、日々を凝視する汚くて臭い動物・人間に、否応なしに回帰していく この喜びのことをどうやってあなたがたに伝えたら良いのか、私には術がなく、無力で情けないと感じます

 

秋の夜は長いと言うけど、本当かなと疑うような毎日に、私は簡単に幸せと言ってしまうのでした。おしまい。