POOR LOVE

静かな断末魔

麻酔-2023.10.16

手足がひどく怠い 今日もいい天気で、夏のベタつきは涼しい風が全部流していった 陽の光がキラキラを抱き始めている 鈍い頭痛 ついに客からの着信に応答できなくなった 入社時と変わらず、少しも崩すことなくワイシャツと黒のパンツスーツを着て、薄っぺらい笑みをなんとか浮かべている 子供の時に紙で作った着せ替え人形をぼんやりと思い出した 喫茶店でヨーグルトのジュースを頼む 煙草との相性が最悪 思考がまとまらない うまく話せない 原稿を書こうにも、適切な単語がどうしても思い出せない 今日一日中やってたことの記憶がない 生きてる心地がしない 今どこにいるのかも気を抜くとわからなくなる 感情がなくなるのが怖い 毎日ビビッドに生きていたいのに。身体の輪郭すら自覚できない 痛みが欲しい 目が覚めるような もしかしたら私はずっと眠っているのかもしれない